FS509 VX-JET
About 500LINE
開発チームによって水面下で進められていたプロジェクトがその全貌を現したとき、そこには息を呑む驚異のテクノロジーが存在していました。ELACには斬新なアイディアを具現化する鋼のクラフトマン・シップがあるのです。FS 509VX-JETは今のELACのアイデンティティそのものです。
PROFILE
FS509 VX-JETはELACのハイエンド・ラインの頂点に立つモデルとして、最新テクノロジーと蓄積されたノウハウが最大限に投入されました。周波数レスポンスに優れた同軸ドライバーユニットにより、点音源で7オクターブの帯域を再生するVX-JETの価値を確固たるものにするため、ELACとして初の220mm口径ドライバーを搭載。これは開発思想の根底にあるリニアリティ優先の理念から、口径180mmを超えるユニットに着手しなかったELACが、クリスタル・ライン振動板の開発プロセスから手繰り寄せた大口径リニア・ドライブ・ウーハーなのです。効率よく制振されたクロス・フレーム・キャビネット、ハイパワー・エア・コイルを採用したハイグレードネットワークなど、FS509 VX-JETのパフォーマンスに影を落とす要素は見受けられません。ラージサイズ・モデルならではの深く堂々とした表現を有しながらそれは決して重くなることなく、反応よく曖昧さの無いサウンド・ステージの中で音楽は展開していくのです。
DETAIL
VX-JET
革新的な機構を持つドライバーユニットVX-JETは最新のJET Vトウィータと平面振動板ミッドレンジドライバーを同軸上に組み合わせ、400Hz-5,000Hzまでの広帯域を点音源で再生することができる画期的なドライバーユニットです。さらにそこそこに加えられた新たなテクノロジーは、ルーム・アコースティックとマッチングを図るという極めてユニークなアイディアに基づいています。スピーカーのリア・バッフルにある調整ノブは、VX-JETの振動板のポジションを前方8mm/後方8mm移動することが可能で、これは高域と中域の指向性パターンを任意に調整することを目的としています。その結果、スピーカー自体の音を変えることなく、リスニング・ポジションにおける直接音と反射音との比率を変化させることができるのです。VX-JETを搭載した500LINEはあらゆる環境にフィットするアクティブ・アコースティック・コントロールを備えた初めてのスピーカーシステムです。
【VX-JET 後方ポジション】
リスニングポジションで反射音(青)が多い場合、VX-JETの位置をバッフル後方に移動することにより音場を改善することができます。多すぎる反射音は部屋の壁、床が硬い素材の場合や、スピーカーとリスニングポジションが非常に離れている場合に発生します。
【VX-JET ノーマル・ポジション】
リスニング・ポジションで反射音が適正な場合、VX-JETの位置をノーマル・ポジションに設定します。
【VX-JET 前方ポジション】
リスニング・ポジションで反射音(青)が少なすぎる場合、VX-JETの位置をバッフル前方へ移動することにより改善することができます。少なすぎる反射音は、部屋に多くの吸収物がある場合や、スピーカーとリスニング・ポジションが近すぎる場合に発生します。
AS-XR 220mm ウーハー・ドライバー
AS-XR180mm ミッド・ロー・ドライバー
実績を重ね証明されたクリスタルライン振動板の高剛性と低歪み。長年小口径にこだわってきたELACは、新たな技術を礎に過去最大サイズの220mm口径ドライバー・ユニットを完成させました。ロング・ストローク・モーションのダブル・ウーハーから生み出されるクリアでマッシブな低音はELACの新しいトレンドを強く印象づけるもので、さらに磁気回路にネオジウム・マグネットを花びら状に配置したLLD(Long Linear drive) テクノロジーを搭載した180mm LLD Mid Low Driverが中低域を強力にサポートしています。いずれのユニットも、ELACとして初めての堅牢なアルミ・ダイキャスト・フレームが採用されています。
ニュー・クロス・フレーム・キャビネット
クロス・フレーム・キャビネット。多くの製品設計の中で進化したこの技術は、ELACのスピーカーにとって音質を決定づける大きな役割を担っています。FS 509 VX-JETのキャビネットを設計する段階で、ELACはそのフレーム構造を一から見直しました。全体のサイズ、ユニットの取り付け位置、バスレフ・ポートの位置など、徹底的な解析を行い最適なクロス・フレームの設計を行ったのです。容量を犠牲にして強度を上げる方法は沢山ありますが、それでは豊かで伸びやかな低音、美しい中高音を再現するのが難しくなります。クロス・フレーム最大の利点は、キャビネットの空間容量を減らすことなく強度をアップ出来ることです。ELACのプロフェッショナルでクレバーな仕事がここにも存在しています。
ハイグレード・ネットワーク
ユニットの全てを自社内で設計生産出来るELACにとって、ネットワーク回路は無理のないシンプルな設計が理念です。そしてそこに高品位パーツを奢ることで、ドライバー・ユニットのポテンシャルは最大限に活かされます。ハイグレード・フィルムコンデンサ、ハイパワー・エア・コイル(空芯コイル)などの採用は、搭載された高性能ドライバー・ユニットのことを考えるならばごく自然なことなのです。
バイワイヤリング・ターミナル
アルミ・プレート製のスピーカー・ターミナルはバイワイヤリング仕様となっており、Van Den Hal製高品位ジャンバー・ケーブルが付属しています。
ボトム・エミッション・テクノロジー
底面のバスレフポートからベース・プレートへ向けて低音を放射する・ボトム・エミッションは、壁との距離などの環境に影響されにくいため、セッティングにおいて適正な低域エネルギー・バランスを得やすい利点があります。500LINEには安定した設置と振動対策のために、大型のアルティメイト・スパイク/インシュレーターが標準装備されます。
Specification
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